青い三角形部屋

「この異端者よ!」

漫画研究

星の時計の内田善美

※ 2023.4.16 に書いた中国語バージョンを翻訳したものです。 内田善美先生を知ったきっかけは、20世紀の百合漫画を考古する時に読んだ『ひぐらしの森』だった。 主観的に70、80年代の百合漫画は複雑で強烈な物語や批判的思想に長けていて、 同時期に発達して…

芸術点最高の百合漫画 内田善美「ひぐらしの森」

映画「ペルソナ」冒頭7分間を形容する言葉「映像詩」を借りて、「ひぐらしの森」を「コマ詩」と言いたい。 コマ内は表現力に満ちて心象の記号と化し、コマ構成は格子柄のような無機質の極まりの構造からいかにも少女漫画らしい重層的構造まで、尋常でないメ…

マンガ表現の連続的空間(前篇)

最初は伊藤剛先生の「テヅカ・イズ・デッド」の感想を書きたかっただけですが、考えるうちにどんどん発想が膨らんでいき、マンガ表現論の著作をざっくり浚って自分の中の表現論を少し形作りしてみました。認知心理学の概念をいくつか借りたのですが、正確性…